2023年10月9日に開催された第35回出雲全日本大学選抜駅伝競走は、駒澤大学が2時間7分51秒の大会新記録で優勝した。篠原倖太朗、佐藤圭汰、鈴木芽吹らが力走し、2年連続5回目の優勝を達成。レース当初は創価大学が2位、城西大学が3位という結果だった。
ただし、この大会には後日大きな変更が加えられている。2024年2月、創価大学のリーキー・カミナ選手にアンチ・ドーピング規程違反が確認され、創価大学の総合成績と所属選手全員の個人成績が失効。城西大学が2位、國學院大學が3位に繰り上がった。
2026年11月現在、確認すべきなのは当日の速報順位と、公式に修正された最終順位の違いだ。加えて、2026年大会では早稲田大学が2時間5分56秒を記録し、駒澤大学が2023年に樹立した大会記録も更新されている。
【第35回出雲駅伝】2023年の結果は駒澤大学が大会新記録で優勝

第35回出雲全日本大学選抜駅伝競走は、2023年10月9日(月・祝)に島根県出雲市で開催された。
出雲大社正面鳥居前をスタートし、出雲ドーム前でフィニッシュする全6区間、45.1kmのコース。大学駅伝シーズンの幕開けを飾る大会として、関東の強豪大学や全国の選抜チームが出場した。
優勝したのは駒澤大学。総合タイムは2時間7分51秒で、従来の大会記録2時間8分32秒を41秒更新した。
駒澤大学の公式発表によると、この優勝は2年連続5回目。前年から続くチームの勢いを示す結果となった。
特に注目されたのは、序盤から主導権を握り、最後まで首位を守ったレース運びだ。
駒澤大学の総合タイムと各中継所の通過記録| 項目 | 記録 |
|---|---|
| 大会 | 第35回出雲駅伝 |
| 開催日 | 2023年10月9日 |
| 優勝大学 | 駒澤大学 |
| 総合タイム | 2時間7分51秒 |
| 1区通過 | 22分45秒 |
| 2区通過 | 38分53秒 |
| 3区通過 | 1時間3分13秒 |
| 4区通過 | 1時間21分00秒 |
| 5区通過 | 1時間38分51秒 |
| 6区フィニッシュ | 2時間7分51秒 |
駒澤大学は1区終了時点から6区のゴールまで、すべての中継所で総合首位を維持した。
1区の篠原倖太朗が22分45秒で区間賞を獲得すると、2区の佐藤圭汰も16分08秒で区間トップタイの走りを披露。序盤で築いた優位を後続の選手がつないだ。
3区と4区では区間賞こそ逃したものの、総合順位を落とさなかった。5区、6区でも安定した走りを続け、最終的には2位以下に大きな差をつけてフィニッシュしている。
このレースの特徴は、特定の1人による逆転劇ではなく、6人全員が首位を守る役割を果たしたことにある。
【総合順位一覧】出雲駅伝2023の全21チーム最終結果
ここで注意したいのが、2023年10月9日の当初の順位と、2024年2月の成績修正後の順位は異なるという点だ。
大会当日の結果では創価大学が2時間9分34秒で2位、城西大学が2時間10分35秒で3位だった。
しかし、創価大学の成績が失効したため、公式の最終順位では城西大学が2位、國學院大學が3位となっている。
以下は、出雲駅伝公式サイトに掲載されている修正後の結果を基準にした全21チームの一覧だ。
第35回出雲駅伝・公式修正後の総合順位出典:第35回出雲全日本大学選抜駅伝競走公式サイトの修正後リザルト。創価大学の2時間9分34秒は当初の記録であり、最終結果には含まれない。
駒澤大学と上位チームのタイム差修正後の順位を基準にすると、駒澤大学の優勝はさらに際立つ。
- 2位・城西大学との差:2分44秒
- 3位・國學院大學との差:3分16秒
- 4位・青山学院大学との差:3分37秒
一方、当初2位だった創価大学の記録は2時間9分34秒。駒澤大学との差は1分43秒だった。
つまり、当日のレース結果を振り返る場合には創価大学の2位という順位も重要だが、公式記録として現在参照すべきなのは城西大学2位、國學院大學3位という修正後の結果である。
【順位変更の真相】創価大学はなぜ2位から失格になったのか
2023年大会の結果を調べる際、最も混乱しやすいのが創価大学の順位だ。
大会直後のニュース記事や当時のリザルトには、創価大学が2位と記載されている。しかし、これは後日の処分が発表される前の結果である。
2024年2月に発表されたアンチ・ドーピング規程違反2024年2月15日、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)は、創価大学駅伝部のリーキー・カミナ選手にアンチ・ドーピング規程違反が確認されたことを公表した。
問題となったのは、2023年9月16日に実施された第92回日本学生陸上競技対校選手権大会でのドーピング検査だった。
検査で禁止物質のナンドロロンが検出され、カミナ選手には3年間の資格停止処分が科された。
カミナ選手は2023年10月9日の出雲駅伝にも出場しており、創価大学の3区を担当していた。
創価大学だけでなく所属選手全員の記録が失効今回の順位変更で重要なのは、カミナ選手個人の記録だけでなく、創価大学の総合成績と所属選手の個人成績も失効したことだ。
出雲駅伝の主催者は2024年2月15日付で順位修正を発表。日本学生陸上競技連合の決定に基づき、創価大学の成績を失効させ、他大学の順位と区間順位を繰り上げることを明らかにした。
創価大学も公式発表で規程違反を認め、関係者への謝罪と再発防止への取り組みを公表している。
順位変更の経緯- 2023年9月16日: 日本学生陸上競技対校選手権大会で検査を実施。
- 2023年10月9日: カミナ選手が出場した第35回出雲駅伝で創価大学が当初2位。
- 2023年10月12日: 創価大学に暫定的資格停止の通知。
- 2024年2月15日: JADAの発表を受け、大会主催者が創価大学の成績失効を公表。
- 2024年2月22日: 大会公式サイトが修正後のリザルトを掲載。
この修正によって、城西大学は3位から2位へ、國學院大學は4位から3位へ繰り上がった。
また、創価大学の山森龍暁や吉田響らの個人成績も失効対象となったため、区間賞にも影響が及んでいる。
【区間賞一覧】篠原倖太朗・佐藤圭汰・キムタイらの記録
第35回出雲駅伝では、各区間で実力者たちが存在感を示した。
ただし、ここでも創価大学の成績失効による修正を考慮する必要がある。
当初の報道では4区の山森龍暁、5区の吉田響も区間賞として紹介されていた。しかし、創価大学の選手全員の個人成績が失効したため、最終的な公式記録を基準にすると区間賞の扱いが変わる。
修正後の公式記録に基づく区間賞| 区間 | 距離 | 選手 | 大学 | タイム |
|---|---|---|---|---|
| 1区 | 8.0km | 篠原倖太朗 | 駒澤大学 | 22分45秒 |
| 2区 | 5.8km | 佐藤圭汰・黒田朝日 | 駒澤大学・青山学院大学 | 16分08秒 |
| 3区 | 8.5km | ヴィクター・キムタイ | 城西大学 | 24分06秒 |
| 4区 | 6.2km | 山内健登 | 青山学院大学 | 17分35秒 |
| 5区 | 6.4km | 安原太陽 | 駒澤大学 | 17分51秒 |
| 6区 | 10.2km | 鈴木芽吹 | 駒澤大学 | 29分00秒 |
1区を担当したのは、駒澤大学の篠原倖太朗。
距離8.0kmを22分45秒で走り、区間賞を獲得した。
駅伝では1区の流れがチーム全体のレース展開に大きく影響する。篠原は序盤から安定した走りを見せ、駒澤大学をトップで次の区間につないだ。
この先制攻撃が、最終的な大会新記録につながる重要な要素となった。
2区:佐藤圭汰と黒田朝日が16分08秒で同タイム2区では駒澤大学の佐藤圭汰と青山学院大学の黒田朝日が注目を集めた。
2人は5.8kmを16分08秒で走り、同タイムで区間賞を獲得。
佐藤は駒澤大学の優勝を支えた主要選手の1人であり、短い距離でスピードを発揮する能力が際立った。
一方、黒田も青山学院大学の順位を押し上げる走りを披露。両選手が同じ記録を残した2区は、今大会を代表する見どころの一つだった。
3区:ヴィクター・キムタイが24分06秒で区間賞3区では城西大学のヴィクター・キムタイが力を見せた。
8.5kmを24分06秒で走り、区間賞を獲得。
城西大学は最終的に公式修正後の2位に入ったが、その上位進出を支えた重要な走りだった。
当初2位だった創価大学との差を考えるうえでも、城西大学が各区間で着実に記録を積み上げていたことは見逃せない。
4区:山森龍暁の記録失効により山内健登が区間賞4区では、当初、創価大学の山森龍暁と青山学院大学の山内健登がともに17分35秒を記録していた。
当時の発表では2人が区間賞として扱われていたが、創価大学の記録失効に伴い、山森の個人成績も取り消された。
そのため、修正後の結果では山内健登が17分35秒で単独の区間賞となる。
この変更は、当日のレース映像や速報だけを見ていた人が、後から記録を確認するときに注意したいポイントだ。
5区:吉田響の17分45秒から安原太陽の17分51秒へ5区も順位変更の影響を受けた区間である。
当初は創価大学の吉田響が17分45秒を記録し、区間賞を獲得していた。
しかし、創価大学のチームおよび所属選手の記録が失効したことで、吉田の個人成績も有効な記録から除外された。
その結果、公式修正後の区間最速は、駒澤大学の安原太陽が記録した17分51秒となる。
吉田響の17分45秒という当初の記録と、修正後の区間賞を混同しないことが大切だ。
6区:鈴木芽吹が29分00秒で優勝を決定づける最終6区を任されたのは、駒澤大学の主将・鈴木芽吹。
距離10.2kmを29分00秒で走り、区間賞を獲得した。
鈴木はチームの中心選手として最後の区間を担当。先行するチームのリードを守り、2時間7分51秒という大会新記録でゴールした。
6区間の中でも最長距離を担うアンカーの走りは、駒澤大学の総合力を象徴するものだった。
【45.1kmコースを分析】出雲駅伝2023の区間別タイムと勝負のポイント
出雲駅伝の特徴は、大学三大駅伝の中でも比較的短い全45.1kmのコースを、6人でつなぐスピード重視のレースであることだ。
箱根駅伝のような長距離区間とは異なり、各選手に求められるのは限られた距離で高いスピードを維持する能力である。
6区間の距離とコース構成| 区間 | 距離 | コース |
|---|---|---|
| 1区 | 8.0km | 出雲大社正面鳥居前~出雲市役所 |
| 2区 | 5.8km | 出雲市役所~斐川直江 |
| 3区 | 8.5km | 斐川直江~平田中ノ島 |
| 4区 | 6.2km | 平田中ノ島~鳶巣コミュニティセンター前 |
| 5区 | 6.4km | 鳶巣コミュニティセンター前~島根ワイナリー前 |
| 6区 | 10.2km | 島根ワイナリー前~出雲ドーム前 |
駒澤大学の6選手の区間タイムを振り返ると、次のようになる。
- 1区・篠原倖太朗:22分45秒
- 2区・佐藤圭汰:16分08秒
- 3区・山川拓馬:24分20秒
- 4区・伊藤蒼唯:17分47秒
- 5区・安原太陽:17分51秒
- 6区・鈴木芽吹:29分00秒
特筆すべきは、3区と4区で区間賞を逃しながらも、総合首位を守ったことだ。
駅伝では区間賞の獲得数だけで勝敗が決まるわけではない。重要なのは、各区間の順位とタイムを積み重ね、チーム全体でどれだけ安定した走りができるかという点である。
駒澤大学は序盤のリードを中盤で失わず、5区と6区で再び区間トップの記録を残した。
この結果からも、個人の突出したスピードとチーム全体の安定感がうまくかみ合った大会だったことが分かる。
【2026年最新情報】2023年の大会新記録は早稲田大学が更新
2023年の出雲駅伝で駒澤大学が記録した2時間7分51秒は、当時の大会新記録だった。
しかし、2026年11月現在、このタイムは大会の最新記録ではない。
2026年10月12日に開催された第38回出雲全日本大学選抜駅伝競走で、早稲田大学が2時間5分56秒を記録し、新たな大会記録を樹立した。
駒澤大学の2023年の記録と比べると、1分55秒の更新となる。
加えて、2026年大会では2位の國學院大學から7位の駒澤大学まで、上位7チームが従来の大会記録を上回った。
これは、出雲駅伝全体の競技水準が大きく向上していることを示す結果でもある。
したがって、2023年大会を紹介するときは「大会新記録」と表現して問題ないが、「現在の大会記録」と紹介するのは正確ではない。
2023年当時の歴史的な記録と、2026年時点の最新記録は分けて理解する必要がある。
【よくある質問】出雲駅伝2023の結果に関するFAQ
Q1:出雲駅伝2023の優勝大学とタイムは?
A1:駒澤大学です。2023年10月9日の第35回大会で、2時間7分51秒の大会新記録を樹立しました。2年連続5回目の優勝でした。
Q2:出雲駅伝2023の2位は創価大学ではないのですか?
A2:大会当初の結果では創価大学が2時間9分34秒で2位でした。しかし、2024年2月にリーキー・カミナ選手のアンチ・ドーピング規程違反に伴う成績失効が発表され、公式最終順位では城西大学が2位に繰り上がっています。
Q3:出雲駅伝2023の3位はどの大学ですか?
A3:公式修正後の3位は國學院大學です。総合タイムは2時間11分07秒でした。当初は城西大学が3位でしたが、創価大学の成績失効により順位が繰り上がりました。
Q4:2023年の区間賞を獲得した選手は誰ですか?
A4:修正後の公式記録では、1区が篠原倖太朗、2区が佐藤圭汰と黒田朝日、3区がヴィクター・キムタイ、4区が山内健登、5区が安原太陽、6区が鈴木芽吹です。
Q5:駒澤大学の2時間7分51秒は現在も大会記録ですか?
A5:いいえ。2026年10月12日の第38回大会で早稲田大学が2時間5分56秒を記録し、更新しました。駒澤大学の2時間7分51秒は2023年当時の大会新記録です。
Q6:出雲駅伝2023は何区間で、合計何kmですか?
A6:全6区間、合計45.1kmです。1区8.0km、2区5.8km、3区8.5km、4区6.2km、5区6.4km、6区10.2kmで構成されています。
第35回出雲駅伝は、2023年10月9日に開催され、駒澤大学が2時間7分51秒の大会新記録で優勝した大会だ。
篠原倖太朗の1区、佐藤圭汰の2区、ヴィクター・キムタイの3区、鈴木芽吹の6区など、各区間で実力者が存在感を発揮した。
一方、創価大学のリーキー・カミナ選手のアンチ・ドーピング規程違反により、2024年2月に大会結果が修正されたことも忘れてはならない。
2026年11月現在、押さえておきたい要点は次の3つだ。
- 優勝は駒澤大学で、記録は2時間7分51秒。
- 公式修正後の2位は城西大学、3位は國學院大學。創価大学は失格。
- 2026年大会では早稲田大学が2時間5分56秒を記録し、2023年の大会記録を更新。
出雲駅伝2023の結果を正しく理解するには、当日のレース結果だけでなく、その後の公式な順位変更まで確認することが欠かせない。駒澤大学の圧倒的な優勝と、城西大学・國學院大學の繰り上がりによる最終順位。この2つを押さえておけば、第35回大会の全体像を正確に把握できる。