2026年11月現在、元世界4階級制覇王者・井岡一翔のプロ通算戦績は38戦32勝(17KO)5敗1分。日本ボクシング界を代表する技巧派として長年世界の第一線で戦ってきた井岡は、2026年5月2日の井上拓真戦で判定負けを喫し、日本男子初となる世界5階級制覇を逃した。
しかし、37歳の井岡は引退を選ばなかった。10月22日に現役続行を正式発表し、2026年12月31日の大みそかに再起戦を行うと表明。対戦相手はまだ発表されておらず、バンタム級で再び世界王座を目指す構えだ。フェルナンド・マルティネスとの2度の敗戦、マイケル・オールドスゴイティ戦のKO勝利、そして井上拓真戦までを振り返ると、井岡のキャリアは新たな局面に入っている。
【2026年最新】井岡一翔の通算戦績は38戦32勝!勝敗・KO数とKO率53.1%を解説

井岡一翔の最新プロ戦績は、38戦32勝(17KO)5敗1分。2026年5月2日の井上拓真戦までの公式戦績を反映した数字だ。
勝ち星は32、敗戦は5、引き分けは1。勝利のうち17試合がKOまたはTKOによる決着となっている。ボクシングモバイルの選手名鑑やスポンサー企業SANKYOの選手紹介でも、この戦績が掲載されている。
井岡一翔の基本プロフィールと戦績- 名前:井岡一翔(いおか・かずと)
- 生年月日:1989年3月24日
- 年齢:37歳(2026年11月現在)
- 出身地:大阪府堺市
- 所属:志成ボクシングジム
- 身長:165cm
- 構え:右ボクサーファイター
- プロデビュー:2009年4月12日
- 通算戦績:38戦32勝(17KO)5敗1分
- 世界制覇階級:ミニマム級、ライトフライ級、フライ級、スーパーフライ級
井岡一翔のKO率として紹介される53.1%は、17KOを総勝利数32で割った数字だ。
計算式は次のとおり。
17KO ÷ 32勝 × 100 = 約53.1%
つまり、勝利した試合のおよそ2試合に1試合がKO・TKO決着だったことになる。38戦全体を分母にした場合のKO勝利割合は約44.7%となるため、KO率を比較するときは計算方法の違いに注意したい。
井岡は強打だけで相手を倒すタイプではない。ジャブ、距離の管理、ガード、カウンター、ボディーへの攻撃を組み合わせ、相手の攻撃を限定しながら試合を組み立てる。判定勝利が多いことも、KO数だけでは測れない技術的な強さを示している。
【世界4階級制覇の軌跡】井岡一翔はどの階級で王者になった?
井岡一翔の最大の実績は、日本男子初の世界4階級制覇だ。
2011年にミニマム級で世界王座を獲得してから、ライトフライ級、フライ級、スーパーフライ級へと階級を上げ、それぞれの階級で世界タイトルを手にした。
4階級制覇を達成するまでの歴史2011年2月11日:WBC世界ミニマム級王座獲得
世界王座への挑戦相手はタイのオーレドン・シッサマーチャイ。井岡は5回TKOで勝利し、プロ7戦目で世界王者となった。当時の国内最速記録を更新する快挙だった。
翌2012年6月には八重樫東との日本人世界王者同士による統一戦に勝利。WBA世界ミニマム級王座も獲得し、日本人初のWBA・WBC統一王者となった。
2012年12月31日:WBA世界ライトフライ級王座獲得
ホセ・ロドリゲスとの王座決定戦で6回TKO勝利。プロ11戦目で2階級制覇を達成した。
2015年4月22日:WBA世界フライ級王座獲得
ファン・カルロス・レベコとのタイトル戦を判定2-0で制し、3階級制覇を達成。2014年のアムナット・ルエンロエン戦で喫した初黒星から立て直し、再挑戦で結果を残した。
2019年6月19日:WBO世界スーパーフライ級王座獲得
アストン・パリクテとの王座決定戦で10回TKO勝利。日本男子初の世界4階級制覇を達成した。
4階級制覇を支えた主な転換点2017年12月には一度現役引退を表明したものの、2018年7月に復帰を決断。スーパーフライ級で4階級制覇を目指す道を選んだ。
復帰後の2018年12月31日にはドニー・ニエテスとの王座決定戦に挑戦したが、判定1-2で敗北。最初の4階級制覇挑戦は失敗に終わった。それでも2019年6月に再挑戦を成功させ、歴史を塗り替えた。
その後も2020年の田中恒成戦で8回TKO勝利を収め、2023年6月にはジョシュア・フランコを判定で破ってWBA世界スーパーフライ級王座に返り咲いた。
なお、ミニマム級でWBCとWBAの2団体を統一した実績はあるが、同じ階級の複数団体王座は階級数として別々には数えない。井岡が制したのは、あくまで4つの異なる体重階級である。
【直近5試合を一覧】井岡一翔の試合結果と歴代の重要な対戦相手
井岡一翔の直近5試合を見ると、スーパーフライ級での2連敗、バンタム級への転向、そして井上拓真への世界挑戦という流れが浮かび上がる。
特に2025年12月31日のマイケル・オールドスゴイティ戦は、階級変更後の再起を印象づける勝利だった。一方、2026年5月の井上拓真戦では世界王座獲得に届かなかった。
| 試合日 | 対戦相手 | 試合結果 | 大会・主な意味 |
|---|---|---|---|
| 2026年5月2日 | 井上拓真 | 判定0-3で敗北 | WBC世界バンタム級タイトルマッチ。5階級制覇ならず |
| 2025年12月31日 | マイケル・オールドスゴイティ | 4回2分42秒KO勝利 | WBA世界バンタム級挑戦者決定戦。世界挑戦権を獲得 |
| 2025年5月11日 | フェルナンド・マルティネス | 判定0-3で敗北 | WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ |
| 2024年7月7日 | フェルナンド・マルティネス | 判定0-3で敗北 | WBA・IBF世界スーパーフライ級王座統一戦 |
| 2023年12月31日 | ホスベル・ペレス | 7回KO勝利 | WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ |
2025年12月31日、大田区総合体育館で行われたWBA世界バンタム級挑戦者決定戦。井岡はベネズエラのマイケル・オールドスゴイティと対戦した。
2回に得意の左ボディーでダウンを奪うと、3回も攻勢を強める相手に冷静に対応。4回には再び左ボディーを決め、4回2分42秒KO勝利を収めた。
この勝利は単なる再起ではない。4階級制覇を達成したスーパーフライ級からバンタム級へ移り、5階級制覇に向けた挑戦権を獲得した重要な一戦だった。
マルティネスとの2024年・2025年の2連敗2024年7月7日、井岡はWBA世界スーパーフライ級王者として、IBF王者フェルナンド・マルティネスとの統一戦に臨んだ。しかし、12回判定0-3で敗北。WBA王座を失い、2団体統一にも失敗した。
2024年12月31日にはマルティネスとの再戦が予定されていたが、王者のインフルエンザ感染により試合は前日に中止となった。この中止試合は公式戦績には含まれない。
仕切り直しとなった2025年5月11日の再戦でも、井岡は判定0-3で敗れた。ただし、10回には左フックでマルティネスからダウンを奪っている。最終的には序盤のポイント差を覆せず、王座返り咲きは実現しなかった。
この2連敗を受け、井岡はスーパーフライ級からバンタム級への転向を選択。新しい階級で世界王者を目指すことになった。
【井上拓真戦の結果を検証】2026年5月2日に何が起きたのか?
2026年5月2日、東京ドームで行われたWBC世界バンタム級タイトルマッチ。井岡一翔は王者・井上拓真に挑戦し、日本男子初の5階級制覇を狙った。
しかし、試合は井上拓真が主導権を握る展開となった。2回終了間際に右フックを浴びてダウン。続く3回中盤にも右アッパーでダウンを喫した。
井岡は中盤以降に手数を増やして反撃したものの、井上の守備を崩し切れなかった。判定は0-3(108-118、107-119、106-120)ではなく、正確には井上の勝利を示す井岡側からの採点表記で118-108、119-107、120-106。3人のジャッジ全員が井上を支持した。
井上拓真との試合で見えた課題井岡は2026年10月の会見で、この試合について前半から挑戦者として積極的に攻めた結果、ダウンを奪われ、その後も攻めなければならない難しい状況になったと振り返っている。
試合の要点は、井岡が得意としてきた距離の管理と駆け引きを十分に機能させられなかったことだ。井上のスピードと防御を前に、攻める必要性と被弾を避ける必要性の両立が難しくなった。
また、この試合後には右目の眼窩底骨折が判明し、手術を受けた。試合直後に予定されていた会見もキャンセルとなり、病院に直行する事態となった。
井上拓真との再戦は実現するのか?井岡は10月22日の会見で、井上との再戦に固執していない姿勢を示した。自分から再戦を要求する立場ではなく、まずは自ら次のチャンスを作らなければならないという考えだ。
これは5階級制覇を諦めたという意味ではない。むしろ、特定の相手との再戦だけにこだわらず、バンタム級で世界王座に挑戦する機会を再び獲得することを優先している。
【2026年大みそかに再起戦】井岡一翔の次戦・対戦相手と5階級制覇への展望
2026年10月22日、井岡一翔は現役続行を正式発表した。そして、次の試合を12月31日の大みそかに予定していることを明らかにした。
2026年11月3日現在、対戦相手と会場は未発表。世界タイトルマッチになるか、ノンタイトル戦になるかも確定していない。
「ラストチャンス」と語った現役続行への決意日刊スポーツなどの報道によると、井岡は現役続行を発表した会見で、5階級制覇への再挑戦について次のように語った。
「ラストチャンスだと思う」
5月の井上拓真戦で敗れ、右目の眼窩底骨折という大きな負傷も経験した。それでもリングを下りた瞬間から引退する気持ちはなかったという。
手術後は8月に練習を再開し、10月下旬にはスパーリングも再開。本人は視界について以前と変わらず問題ないと説明している。
2026年11月現在の世界ランキング10月22日付の日刊スポーツ報道では、井岡のバンタム級ランキングは次のように紹介されている。
- WBA:10位
- WBC:8位
- IBF:7位
複数団体で世界ランキング入りしており、世界タイトルへの挑戦資格を持つ状況だ。ただし、ランキング入りはタイトルマッチ決定を意味しない。次戦の対戦相手や試合形式は、今後の交渉や主催者側の発表を待つ必要がある。
5階級制覇を達成するために必要な条件井岡が5階級制覇を実現するには、バンタム級の世界タイトルを獲得する必要がある。
これまでの4階級制覇は、ミニマム級、ライトフライ級、フライ級、スーパーフライ級で達成した。次のバンタム級は5つ目の異なる体重階級となる。
今後の焦点は3つある。
- 再起戦で勝利すること:井上拓真戦の敗北から立ち直り、バンタム級で競争力を示す必要がある。
- 世界ランキングを維持・向上させること:複数団体のランキングを生かし、世界王座への挑戦機会をつかむことが重要になる。
- バンタム級のフィジカルに適応すること:スーパーフライ級からの階級変更後、体格やパワーの異なる相手に対応できるかが問われる。
37歳という年齢や5月の負傷を考えれば、再起戦は単に勝敗だけを確認する試合ではない。世界王座への再挑戦に向けて、どこまでコンディションを戻し、新階級での競争力を示せるかが重要になる。
【プロの結論】井岡一翔の戦績をどう評価する?5階級制覇の可能性と注目ポイント
井岡一翔のキャリアを評価する際、単純な勝利数やKO数だけでは見えてこない実績がある。
プロ7戦目で世界王座を獲得し、2012年には日本人王者同士の統一戦を制覇。2015年には3階級制覇、2019年には日本男子初の4階級制覇を達成した。世界タイトルを複数の階級で獲得し、防衛を重ねてきた点は、長期にわたる競技力の証明でもある。
井岡一翔の強みはKO数だけでは測れない井岡のボクシングは、相手の攻撃を見極め、距離を管理し、正確なパンチを当てる技術型のスタイルが特徴だ。ガードとフットワークを組み合わせた防御力、試合展開を読む能力も長年の強みとなってきた。
KO率53.1%という数字は十分に高い一方、井岡の評価を支えているのは判定でも勝ち切れる技術と試合運びだ。田中恒成、八重樫東、ファン・カルロス・レベコらとの試合は、そのキャリアを語るうえで欠かせない。
5階級制覇の実現性を判断する3つの視点第一に、バンタム級への適応だ。2025年12月のオールドスゴイティ戦ではKO勝利を収めたものの、2026年5月の井上拓真戦では2度のダウンを喫した。強豪王者との試合でどこまで対応力を高められるかが課題となる。
第二に、回復状態だ。眼窩底骨折の手術後に練習とスパーリングを再開したことは前向きな材料だが、実戦でのコンディションは試合を通じて判断する必要がある。
第三に、世界戦への道筋だ。複数団体でランキング入りしていることは強みだが、世界王者との交渉や挑戦者決定戦など、具体的な機会をつかめるかが大きなポイントとなる。
5階級制覇は決して簡単な目標ではない。しかし、4階級制覇を達成した井岡が、37歳で再び世界の頂点を目指すという事実そのものに、キャリア後半の大きな見どころがある。
井岡一翔の戦績に関するよくある質問(FAQ)
Q1:井岡一翔の現在の通算戦績は?
A1:2026年11月3日現在、38戦32勝(17KO)5敗1分です。最新の公式戦績は2026年5月2日の井上拓真戦まで反映されています。
Q2:井岡一翔のKO率は何%?
A2:約53.1%です。17KOを32勝で割って算出した、勝利試合に占めるKO・TKO勝利の割合です。
Q3:井岡一翔は世界何階級制覇を達成している?
A3:世界4階級制覇です。ミニマム級、ライトフライ級、フライ級、スーパーフライ級で世界王座を獲得しています。バンタム級で王座を獲得すれば5階級制覇となります。
Q4:井岡一翔の次戦はいつ?対戦相手は誰?
A4:2026年12月31日に再起戦を予定しています。11月3日現在、対戦相手と会場は未発表です。世界戦になるかどうかも確定していません。
Q5:井上拓真と井岡一翔の試合結果は?
A5:2026年5月2日のWBC世界バンタム級タイトルマッチで、井上拓真が判定3-0で勝利しました。井岡は2度のダウンを喫し、世界5階級制覇を逃しました。
Q6:フェルナンド・マルティネスと井岡一翔の対戦成績は?
A6:2024年7月7日と2025年5月11日の2試合で、いずれもマルティネスが判定3-0で勝利しています。2024年12月31日に予定された再戦は、マルティネスのインフルエンザ感染で中止となりました。
井岡一翔のプロ通算戦績は38戦32勝(17KO)5敗1分。日本男子初の世界4階級制覇を成し遂げた実績は、現在も日本ボクシング界を代表する記録の一つだ。
2026年5月の井上拓真戦では判定負けを喫し、右目の眼窩底骨折という負傷も経験した。しかし、37歳の井岡は現役続行を決断。10月22日に大みそかの再起戦を正式発表し、5階級制覇への再挑戦を明らかにした。
今後の注目点は、12月31日の対戦相手、バンタム級でのパフォーマンス、そして世界タイトルへの再挑戦が実現するかどうかだ。井上拓真への再戦にこだわらず、自らチャンスを作るという姿勢も示している。
4階級制覇という輝かしい実績を持つ井岡が、最後にもう一つの世界王座を手にできるのか。2026年大みそかの再起戦は、その未来を占う大きな一戦となる。
主な事実確認資料: ボクシングモバイル、TBSテレビ、SANKYO、日刊スポーツ、スポニチ、デイリースポーツ、Boxing Newsの選手情報・試合結果・2026年10月の会見報道。