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【突然の鼻血はなぜ起きる?】大人に多い5つの原因と鼻の構造

光樹 宙 光樹 宙 • 更新: • 公開: • 読了約 22 分
目次

鼻血は、鼻の内側を覆う粘膜の血管が破れて起こる出血です。突然始まったように感じても、実際には乾燥や炎症によって粘膜が弱くなり、わずかな刺激で血管が傷ついた可能性があります。

医学書院の『今日の治療指針2026年版』でも、鼻出血の主な発生部位として鼻中隔前方のキーゼルバッハ部位が挙げられています。成人では高血圧を背景とする出血や、外傷、鼻炎、副鼻腔炎、鼻副鼻腔腫瘍なども考慮されます。

1.鼻の乾燥によって粘膜が傷つく

大人の鼻血でまず考えられるのが、鼻の内部の乾燥です。

空気が乾燥すると鼻粘膜の水分が失われ、表面に細かな傷やかさぶたができやすくなります。その状態で鼻をかんだり、鼻をこすったりすると、表面近くの血管が破れて出血します。

特に次のような環境や習慣は、鼻血のきっかけになります。

  • エアコンや暖房を長時間使用している
  • 冬場など空気が乾燥する季節に過ごしている
  • 鼻を強くかむ習慣がある
  • 鼻の中を指で触る、かさぶたを剥がす
  • 鼻炎によって鼻を頻繁にこすっている

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会も、冬場の乾燥による鼻粘膜の炎症が、繰り返す鼻血の原因になると説明しています。

2.キーゼルバッハ部位からの出血

鼻血が起こりやすい場所として知られているのが、鼻中隔の前方に位置するキーゼルバッハ部位です。

鼻中隔とは、左右の鼻の穴を隔てている壁のことです。その前方には複数の血管が集まっており、粘膜のすぐ下を走っています。

この場所は外気に触れやすく、乾燥や摩擦などの影響を受けやすいため、少しの刺激でも出血することがあります。

一般的な鼻血の多くは、この鼻の入口に近い部分から発生します。そのため、突然片側の鼻から血が出ても、必ずしも重大な病気を意味するわけではありません。

3.アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎

花粉症やアレルギー性鼻炎がある人は、鼻のかゆみやくしゃみ、鼻水によって粘膜に負担がかかりやすくなります。

鼻を何度もかむ、こする、くしゃみを繰り返すといった動作が重なることで、粘膜の血管が傷つき、鼻血につながります。

また、慢性副鼻腔炎では鼻の内部に炎症が続き、粘膜が出血しやすくなる場合があります。鼻中隔弯曲症によって左右の鼻腔の形に偏りがある場合も、粘膜が傷つきやすくなることがあります。

4.鼻の奥にある血管からの出血

鼻血には、鼻の入口付近から出る前方出血と、鼻の奥から出る後方出血があります。

後方出血は比較的まれですが、出血量が多くなったり、通常の圧迫では止まりにくくなったりすることがあります。血液が鼻の前方から出るだけでなく、のどへ流れ込む場合もあります。

特に高齢者や血液を固まりにくくする薬を服用している人では、出血の程度に注意が必要です。大量にのどへ流れる、息苦しい、顔色が悪くなるといった場合は救急対応を優先してください。

5.鼻の中の腫瘍や血管の異常

頻度は高くありませんが、鼻腔や副鼻腔の腫瘍、血管の異常が鼻血の原因となることもあります。

特に注意したいのは、同じ側の鼻から何度も出血する場合や、片側の鼻づまりが長く続いている場合です。

鼻血が少量でも長期間にわたって繰り返される、じわじわと出血する、片側だけ鼻が詰まるといった症状が重なっているなら、耳鼻咽喉科で鼻の内部を確認してもらう必要があります。

【見逃したくない病気】高血圧・服薬・白血病と鼻血の関係

急に鼻血が出る大人

大人の鼻血で気になるのが、鼻そのものではなく全身の病気が関係している可能性です。特に高血圧、血液をサラサラにする薬、血小板の減少などは、出血の起こりやすさや止まりにくさに影響します。

ただし、鼻血が出たという事実だけで特定の病気を判断することはできません。重要なのは、ほかにどのような症状があるか、薬を服用しているか、出血がどの程度繰り返されているかです。

高血圧と鼻血は直接関係するのか

高血圧の人は鼻血を起こしたり、出血が長引いたりすることがあります。しかし、血圧が高いから必ず鼻血が出るという単純な関係ではありません。

米国耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会の2020年の鼻出血診療ガイドラインでは、高血圧と鼻出血の関連を示す研究はあるものの、高血圧が直接の原因であることは確立されていないと整理されています。

鼻血が出て驚いたり、不安になったりすると、その場で血圧が上昇することもあります。そのため、鼻血が出たときに測った血圧だけで、出血の原因を決めつけないことが大切です。

高血圧の治療を受けている人は、鼻血が繰り返される場合に、家庭血圧の記録とともに主治医へ相談してください。自己判断で降圧薬を増やしたり、急激に血圧を下げたりすることは避けましょう。

血液をサラサラにする薬が原因になることも

血液を固まりにくくする薬は、脳梗塞や心筋梗塞などの治療・再発予防に使われます。一方、血液が固まる仕組みに作用するため、鼻の粘膜が傷ついたときに出血が止まりにくくなることがあります。

代表的な薬には次のものがあります。

  • ワルファリン:血液凝固に関わるビタミンKの働きを抑える薬
  • アピキサバン、リバーロキサバンなど:血液凝固因子に作用する抗凝固薬
  • アスピリン:血小板の働きを抑える抗血小板薬
  • クロピドグレル:血小板の凝集を抑える薬

これらの薬を服用している人は、少量の鼻血でも繰り返す場合や、普段より止まりにくい場合には医師へ相談してください。

注意したいのは、鼻血が出たからといって薬を自己判断で中断しないことです。服薬を止めることで、脳梗塞や心筋梗塞などの血栓症リスクが高まる可能性があります。薬の変更や休薬は、必ず処方した医師の判断を受けてください。

白血病などの血液疾患が隠れている可能性

鼻血を繰り返す場合に気になる病気の一つが、白血病や血小板減少症などの血液疾患です。

血液中の血小板には、傷ついた血管に集まって血液を固める役割があります。血小板が減少すると、鼻や歯ぐきなどの粘膜から出血しやすくなり、止血にも時間がかかるようになります。

国立がん研究センターの「がん情報サービス」によると、白血病では骨髄で正常な血液細胞が十分につくられなくなり、血小板が減少することで鼻血や歯ぐきからの出血が起こる場合があります。

次のような症状が鼻血と一緒に現れていないか確認してください。

  • 理由が分からない青あざが増えた
  • 腕や脚に小さな赤紫色の点が現れた
  • 歯磨きなどの軽い刺激で歯ぐきから出血する
  • 鼻血が何度も出て、なかなか止まらない
  • 強い倦怠感や息切れ、動悸がある
  • 発熱を繰り返している
  • 血尿や血便が見られる

こうした症状が複数ある場合には、血液検査による確認が必要です。ただし、鼻血が一度出ただけで白血病を疑う必要はありません。鼻の局所的な傷による出血のほうが一般的です。

原因と症状を整理するとどうなる?

主な原因と、受診を考える際の判断材料を整理すると次のようになります。

原因・背景 鼻血との関係・特徴 確認したいこと 鼻の乾燥 粘膜に細かな傷ができ、少量の出血が起こる 乾燥、かさぶた、鼻の刺激 アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎 炎症や摩擦によって粘膜が傷つく 鼻水、くしゃみ、鼻づまり 高血圧 関連が指摘されるが、直接の因果関係は未確立 普段の血圧、治療状況 抗凝固薬・抗血小板薬 出血しやすく、止まりにくくなることがある 薬の種類、服用量、服用開始時期 白血病・血小板減少症 血小板の減少などによって出血傾向が現れる 青あざ、歯ぐきの出血、発熱、倦怠感 鼻腔・副鼻腔の腫瘍 同じ側からの反復出血や持続的な出血が見られる場合がある 片側の鼻づまり、長引く鼻血

この表はあくまで症状と原因の関係を整理したものです。実際の診断には鼻の診察や、必要に応じた血液検査などが必要になります。

【突然の鼻血を正しく止める】大人が実践したい応急処置5ステップ

鼻血が出たとき、最も大切なのは慌てずに出血している場所を圧迫することです。首の後ろをたたく、鼻の付け根をつまむ、上を向くといった方法は適切な止血につながりません。

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会や英国NHSが案内する基本的な止血方法を整理します。

ステップ1:椅子に座って顔を少し下に向ける

まず椅子などに腰掛け、上半身を起こします。顔は少し下向きにして、血液がのどへ流れ込まないようにします。

血液が口に入った場合は、飲み込まずに吐き出してください。血液を大量に飲み込むと、吐き気や嘔吐の原因になることがあります。

ステップ2:小鼻をしっかりつまむ

親指と人差し指で、鼻の硬い骨ではなく、その下にある柔らかい小鼻の部分を両側からつまみます。

左右の鼻翼を鼻中隔に押し付けるイメージで、出血している部分を圧迫します。鼻の付け根をつまんでも、鼻の入口付近の出血点を十分に圧迫できないことがあります。

ステップ3:10~15分間、途中で離さず圧迫する

圧迫を10~15分間続けることがポイントです。

途中で何度も指を離して血が止まったか確認すると、できかけた血の塊が剥がれ、再出血することがあります。時計を見ながら、一定の力で押さえ続けてください。

ステップ4:止血後は鼻を刺激しない

出血が止まっても、すぐに強く鼻をかんだり、鼻の中を触ったりしないようにしましょう。

再出血を防ぐため、少なくとも24時間は次の行動を控えるのが無難です。

  • 強く鼻をかむ
  • 鼻の中のかさぶたを剥がす
  • 激しい運動や重い物を持つ作業
  • 熱い風呂やサウナなど、体を強く温める行動
  • 飲酒

鼻の乾燥が気になる場合は、室内を適度に加湿し、鼻粘膜を傷つけないようにしてください。

ステップ5:止まらない場合は医療機関へ

正しい方法で圧迫しても出血が続く場合は、無理に自宅で対処し続けないでください。

特に出血量が多い、血液がのどへ大量に流れる、ふらつきや息苦しさがある場合は、時間を待たずに救急対応が必要です。

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、約30分圧迫しても止まらない場合や、顔色が悪い、ふらつく、出血の勢いが強い場合などは、耳鼻咽喉科や救急病院への受診を勧めています。英国NHSは10~15分を超える鼻血を救急受診の目安としており、出血量や全身状態によって対応を早める必要があります。

【危険な鼻血の見分け方】受診目安と脳出血との関係

鼻血が出たときに判断に迷いやすいのが、「どの程度なら病院へ行くべきか」という点です。

一度だけの少量の出血で、正しい圧迫によってすぐに止まり、その後も症状がなければ、必ずしも救急受診が必要とは限りません。しかし、出血の状態や全身症状によっては、早急な診察が必要です。

すぐに救急車を呼ぶべき症状

次のような状態では、出血による循環不全や気道への影響、外傷などが懸念されます。日本では119番に連絡してください。

  • 鼻血が大量に流れ続けている
  • 顔色が明らかに悪く、冷や汗や強いふらつきがある
  • 意識が遠のく、失神した
  • 息苦しく、血液がのどに大量に流れ込む
  • 頭や顔を強く打った後に鼻血が出た
  • 大量の血液を飲み込んで嘔吐している

また、鼻血と同時に突然の激しい頭痛、片側の手足や顔の麻痺、言葉が出にくい、ろれつが回らない、急に歩けなくなるといった症状が現れた場合も、脳卒中の可能性を考えて救急車を呼ぶ必要があります。

鼻血が繰り返される場合は早めに受診

救急車を呼ぶほどではなくても、次のような場合には耳鼻咽喉科で診察を受けることをおすすめします。

  • 数日から数週間の間に何度も鼻血が出る
  • いつも同じ側の鼻から出血する
  • 片側の鼻づまりが長く続いている
  • 少量でも長時間にわたって出血する
  • 鼻血と歯ぐきの出血が同時に起こる
  • 青あざが増えたり、疲れやすくなったりしている
  • 抗凝固薬や抗血小板薬を服用している

特に片側だけの鼻血が続く場合は、単純な粘膜の傷だけでなく、鼻中隔の形状や副鼻腔炎、鼻腔内の病変などを調べることが大切です。

鼻血と脳出血は関係がある?

「鼻血が出るのは脳出血の前兆なのではないか」と心配する人もいますが、鼻血と脳出血は直接的には別の現象です。

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の鼻の病気Q&Aでも、脳出血が鼻血として出ることはなく、両者に直接の関係はないと説明されています。

ただし、ここで注意したいのが共通する背景要因です。

例えば、異常な高血圧や血液を固まりにくくする薬、血液凝固に関係する病気などがある場合、鼻血が出やすくなるだけでなく、脳出血などの血管疾患にも注意が必要になることがあります。

つまり、鼻血そのものが脳出血のサインというわけではありませんが、血圧管理や服薬状況を見直すきっかけにはなります。

脳卒中が疑われる突然の麻痺や言語障害、経験したことのない激しい頭痛などがあれば、鼻血が止まっていても救急対応を優先してください。

【鼻血は何科を受診する?】耳鼻咽喉科・内科・血液内科の選び方

大人の鼻血で最初に相談する診療科は、基本的に耳鼻咽喉科です。

鼻の中を直接観察し、出血している場所や粘膜の状態を確認できるためです。必要に応じて、鼻内視鏡検査や止血処置なども行われます。

耳鼻咽喉科を受診したいケース
  • 鼻血を何度も繰り返している
  • いつも同じ側から出血する
  • 鼻づまりや鼻水などを伴っている
  • 鼻の奥から出血しているように感じる
  • 自宅での圧迫止血では改善しない

耳鼻咽喉科では、鼻の内部を観察して出血点を特定し、必要に応じて薬剤による止血、鼻腔内への詰め物、出血部位の焼灼などを検討します。

内科を受診したいケース

鼻血だけでなく、血圧が高い、肝臓や腎臓の病気がある、血液をサラサラにする薬を服用しているといった場合は、内科や処方元の医療機関にも相談してください。

特に高血圧の治療中に鼻血を繰り返す場合は、血圧の管理状況や服薬内容を確認することが大切です。

血液内科を受診したいケース

鼻血に加えて、原因不明の青あざ、歯ぐきからの出血、血尿、血便、発熱、強い倦怠感などがある場合は、血液疾患の可能性を調べる必要があります。

血液検査では、主に次の項目が確認されます。

  • 赤血球数・ヘモグロビン値:貧血の有無
  • 白血球数:白血球の増減や異常
  • 血小板数:血液を固める働きに関係する数値
  • 凝固系検査:血液が固まるまでの時間や凝固機能

白血病や血小板減少症などが疑われる場合は、検査結果に応じて血液内科で詳しい検査を行います。

鼻血を繰り返さないための日常対策

鼻血の再発を防ぐには、鼻粘膜への刺激を減らすことが基本です。

  • 室内の乾燥を防ぎ、適度な湿度を保つ
  • 鼻を強くかまない
  • 鼻の中を指で触らない
  • かさぶたを無理に剥がさない
  • アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎を適切に治療する
  • 処方された点鼻薬は正しい方法で使用する
  • 高血圧がある場合は継続的に血圧を管理する
  • 服薬中の薬について医師や薬剤師に相談する

鼻血が出た日時、左右どちらから出たか、何分で止まったか、出血量、服薬状況などを記録しておくと、受診時に原因を調べる手がかりになります。

【急に鼻血が出る大人】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:大人になって突然鼻血が出るのはなぜですか?
A1:鼻粘膜の乾燥や小さな傷、アレルギー性鼻炎などが代表的な原因です。高血圧や服薬、血液疾患などが関係する場合もあります。初めての鼻血でも、出血量が多い、止まりにくい、繰り返すといった場合は医療機関で相談してください。

Q2:片側だけ鼻血が出るのは危険ですか?
A2:片側だけの鼻血は、鼻の入口付近にある血管が傷ついた場合にも起こります。そのため、片側だけという理由だけで危険とは限りません。ただし、いつも同じ側から出血する、片側の鼻づまりが続く、少量の出血が長期間繰り返される場合は耳鼻咽喉科を受診してください。

Q3:鼻血が止まらない場合、何分くらいで病院へ行くべきですか?
A3:まず小鼻を10~15分間、途中で離さず圧迫してください。それでも出血が続く場合は早急に医療機関へ相談しましょう。大量出血やふらつき、呼吸困難などがある場合は時間を待たずに救急車を呼んでください。

Q4:鼻血が出たら上を向いてはいけないのですか?
A4:上を向くのは適切ではありません。血液がのどに流れ込み、飲み込んだり、吐き気を起こしたりする可能性があります。座って顔をやや下に向け、小鼻を圧迫するのが基本です。

Q5:鼻血が出ると白血病の可能性がありますか?
A5:白血病では血小板が減少し、鼻血や歯ぐきからの出血が起こることがあります。ただし、鼻血だけで白血病と判断することはできません。原因不明の青あざ、発熱、倦怠感、貧血などが重なる場合は、内科などで血液検査を受けてください。

Q6:高血圧だと鼻血が出やすくなりますか?
A6:高血圧と鼻血には関連を示す研究がありますが、高血圧が直接の原因になるという因果関係は確立されていません。鼻血が繰り返される場合は、普段の血圧や治療状況を確認し、主治医に相談しましょう。

Q7:鼻血と脳出血は関係がありますか?
A7:鼻血が脳出血として鼻から出てくることはなく、両者に直接的な関係はありません。ただし、重度の高血圧や血液凝固に関係する病気など、共通する背景には注意が必要です。突然の激しい頭痛や片側の麻痺、言語障害などがある場合は119番に連絡してください。

Q8:血液をサラサラにする薬を飲んでいても鼻血は自分で止めてよいですか?
A8:まずは座って小鼻を圧迫する基本的な止血を行います。ただし、出血が続く場合や繰り返す場合は早めに医師へ相談してください。薬を自己判断で中断することは避けてください。

急に鼻血が出る大人では、鼻の乾燥や粘膜の傷など、比較的身近な原因が多く見られます。鼻の入口付近にあるキーゼルバッハ部位は血管が集まっているため、わずかな刺激でも出血することがあります。

一方で、高血圧、血液をサラサラにする薬、血小板減少症、白血病、鼻腔内の腫瘍などが関係しているケースもあります。特に、同じ側からの反復出血や、歯ぐきの出血、青あざ、強い倦怠感などを伴う場合には注意が必要です。

覚えておきたい判断基準は次の3つです。

  1. 突然の鼻血:まず座って顔を下に向け、小鼻を10~15分間圧迫する。
  2. 繰り返す鼻血:耳鼻咽喉科で鼻の内部を調べ、必要に応じて内科で血圧や血液の状態を確認する。
  3. 止まらない大量出血や全身症状:無理に自宅で対処せず、救急医療につなげる。

鼻血は一度出ただけで重大な病気を意味するものではありません。しかし、これまで経験したことのない出血が突然起きたときや、何度も繰り返すときには、身体からのサインとして受け止めることが大切です。正しい止血方法を知り、必要なタイミングで専門医に相談することが、重大な病気の見逃しを防ぐことにつながります。

【プロの結論】大人の鼻血で見るべきなのは、単に血が出たかどうかではありません。「どちらの鼻から出たか」「何分で止まったか」「何度繰り返したか」「ほかの出血や体調変化があるか」という4つの情報です。この4点を把握することで、鼻粘膜のトラブルなのか、全身の病気が関係しているのかを医師が判断する助けになります。止血だけで安心せず、出血の背景まで確認する姿勢が大切です。

主な参考資料(医学・公的情報)

- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会「鼻出血」「鼻の病気Q&A」
- 医学書院『今日の治療指針2026年版』
- 国立がん研究センター「出血しやすい・血小板減少」「急性骨髄性白血病」
- 米国耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会「Clinical Practice Guideline: Nosebleed」
- 英国NHS「Nosebleed」
- 日本脳卒中協会「脳卒中の主な症状」

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コンテンツディレクター 光樹 宙
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暮らしと地域の話題は自治体や事業者の公式発表を確認し、古くなった記述に更新日を付して修正している。

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