「日本で地震が少ない県はどこなのか」「引っ越すなら地震リスクの低い地域を選びたい」――そんな疑問に答えるため、2026年11月時点の気象庁の観測資料、地震調査研究推進本部の地域別評価、防災科学技術研究所のJ-SHIS全国地震動予測地図をもとに、47都道府県の地震リスクを比較する。
地震リスクを考えるうえで注目したいのは、北海道・長野県・山形県・島根県・山口県などの低い地震動確率だ。一方、佐賀県や富山県も比較的低いグループに位置するが、香川県は南海トラフ地震の影響を受ける可能性があり、単純に地震が少ない地域とは評価できない。加えて、2026年7月には最大震度7の令和8年熊本地震が発生しており、過去の観測回数だけでは見えないリスクも浮かび上がっている。
【2026年最新】地震が少ない県ランキング!47都道府県の地震リスクを比較

最初に、2026年の比較資料として注目したいのが、防災科学技術研究所のJ-SHISが提供する確率論的地震動予測地図だ。
ここでは、2024年版J-SHISの全地震タイプ・平均ケースを使用し、各都道府県庁の位置における「今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率」を比較する。以下は2026年8月2日に公表された独自集計による47都道府県の順位である。
注意:これは気象庁の1919年以降の震度1以上の観測回数ランキングではない。都道府県庁の位置を基準にした将来の揺れの確率ランキングであり、県全体の平均値でもない。異なる指標を混同しないことが大切だ。
47都道府県の震度6弱以上・30年発生確率ランキング| 順位 | 都道府県 | 30年以内の確率 |
|---|---|---|
| 1 | 高知県 | 77.7% |
| 2 | 徳島県 | 77.5% |
| 3 | 香川県 | 73.6% |
| 4 | 和歌山県 | 73.1% |
| 5 | 静岡県 | 72.8% |
| 6 | 千葉県 | 71.2% |
| 7 | 埼玉県 | 62.4% |
| 8 | 岐阜県 | 61.9% |
| 9 | 大分県 | 57.4% |
| 10 | 三重県 | 48.9% |
| 11 | 茨城県 | 48.3% |
| 12 | 愛知県 | 48.0% |
| 13 | 東京都 | 47.4% |
| 14 | 愛媛県 | 45.1% |
| 15 | 宮崎県 | 44.7% |
| 16 | 神奈川県 | 43.4% |
| 17 | 岡山県 | 42.9% |
| 18 | 山梨県 | 37.9% |
| 19 | 大阪府 | 28.1% |
| 20 | 広島県 | 26.5% |
| 21 | 沖縄県 | 20.8% |
| 22 | 熊本県 | 18.2% |
| 23 | 新潟県 | 15.0% |
| 24 | 栃木県 | 14.9% |
| 25 | 福井県 | 14.9% |
| 26 | 奈良県 | 14.5% |
| 27 | 滋賀県 | 14.4% |
| 28 | 京都府 | 14.3% |
| 29 | 鹿児島県 | 13.8% |
| 30 | 石川県 | 12.6% |
| 31 | 富山県 | 12.2% |
| 32 | 秋田県 | 10.3% |
| 33 | 福島県 | 9.1% |
| 34 | 鳥取県 | 8.3% |
| 35 | 佐賀県 | 7.8% |
| 36 | 宮城県 | 7.7% |
| 37 | 兵庫県 | 7.6% |
| 38 | 長崎県 | 7.0% |
| 39 | 岩手県 | 6.9% |
| 40 | 福岡県 | 6.3% |
| 41 | 青森県 | 5.6% |
| 42 | 群馬県 | 5.6% |
| 43 | 山口県 | 5.5% |
| 44 | 島根県 | 4.7% |
| 45 | 山形県 | 3.8% |
| 46 | 長野県 | 2.7% |
| 47 | 北海道 | 2.3% |
この結果から、都道府県庁の位置を基準にした場合、北海道、長野県、山形県、島根県、山口県が比較的低い確率を示していることが分かる。
一方、検索されることの多い佐賀県は35位、富山県は31位、山口県は43位、香川県は3位となった。
特に注目すべきなのは香川県だ。県内の浅い場所を震源とする被害地震が少ないという地域的特徴がある一方、南海トラフ地震による強い揺れや津波の影響を受ける可能性がある。過去の地震回数と将来の防災リスクは、必ずしも一致しない。
ランキングを見るときの3つの注意点第一に、北海道や長野県の数値は道庁・県庁の位置における評価であり、広大な地域全体を代表するものではない。
第二に、確率が低いことは地震が発生しないことを意味しない。評価対象となる地震の種類や地盤条件によって、同じ県内でも結果は大きく異なる。
第三に、このランキングはJ-SHISの2024年版データを用いた2026年8月時点の集計である。2026年の観測回数や最新の地震活動をそのまま反映したランキングではない。
【気象庁の震度データベース】1919年から2026年までの47都道府県比較で分かること
過去にどの地域で地震が多かったのかを調べるなら、最も基本となる資料が気象庁の「震度データベース検索」だ。
同データベースは1919年から2日前までの震度1以上を観測した地震を収録しており、発生日時、最大震度、震央地名、マグニチュード、震源の深さなどを指定できる。県別・観測点別の検索にも対応している。
ただし、1919年から2026年までの47都道府県について、同一条件で集計した公式の総合順位がそのまま公表されているわけではない。検索条件を統一した集計と、観測点ごとの記録を区別する必要がある。
震度1以上の観測回数と地震の発生回数は違う例えば、ある地震によって複数の県で震度1以上を観測した場合、数え方によって結果は変わる。
地震そのものを1回として数えるのか、各県で観測された記録を数えるのか。この違いを整理しないまま都道府県を比較すると、実際の地震活動とは異なるランキングができてしまう。
加えて、地震は震源の位置だけでなく、地盤や地形によって揺れ方が変わる。気象庁が発表する震度は、気象庁、地方公共団体、防災科学技術研究所の観測点で得られたデータに基づいている。
1996年を境に震度観測の仕組みが変わった1919年からの長期データを比較する際、特に注意したいのが1996年の観測方法の変更だ。
気象庁は1991年に震度計を開発し、1996年4月から震度観測を全面的に計測震度計による自動観測へ切り替えた。同年10月には震度階級も変更され、従来の震度5と震度6がそれぞれ弱・強に分けられ、現在の10階級になった。
震度データベースでは1996年9月以前の震度5、震度6を、それぞれ震度5弱、震度6弱として扱っている。
また、気象庁が2019年3月に公表した観測体制の解説資料によると、2018年10月時点で地震情報に活用されていた観測点は約4,370地点だった。気象庁だけでなく、自治体や防災科学技術研究所も観測網を支えている。
つまり、古い時代と現在では観測方法や観測網の規模が異なる。単純な累計回数だけで「地震が少ない県」を断定することには限界がある。
【県別に徹底検証】佐賀県・富山県・山口県・香川県は本当に地震が少ない?
検索で特に関心を集めやすい4県について、地震調査研究推進本部の地域別資料とJ-SHISの数値を照らし合わせてみよう。
佐賀県:地震が比較的少ない印象でも有明海沿岸の地盤に注意佐賀県は、過去の被害地震が比較的少ない地域として知られる。ただし、歴史上の記録をたどると、地震による被害がなかったわけではない。
地震調査研究推進本部によると、1703年には小城付近で地震が発生し、古湯温泉の城山が崩れて温泉が埋まった。また、1831年の佐賀市付近の地震(M6.1)では、佐賀城の石垣が崩れ、住家にも被害が生じている。
加えて、2005年の福岡県西方沖地震(M7.0)では、佐賀県みやき町で震度6弱を観測した。県外の地震でも強い揺れが届くことを示す事例だ。
佐賀県には佐賀平野北縁断層帯があり、有明海沿岸には比較的軟弱な地盤が広がっている。地震が発生した際には、地盤条件によって揺れが大きくなる可能性もある。
J-SHISの県庁位置における30年以内の震度6弱以上の確率は7.8%。47都道府県中35位という結果だ。比較的低い水準ではあるが、県内のすべての場所が同じリスクというわけではない。
富山県:地震の頻度だけでは判断できない過去の大災害富山県は、北陸地方の中でも比較的地震リスクが低いイメージを持たれることがある。しかし、歴史を振り返ると大きな被害を受けた地震が存在する。
代表的なのが1858年4月9日の飛越地震だ。マグニチュード7.0~7.1と推定され、跡津川断層帯に沿う集落を中心に甚大な被害が発生した。地震調査研究推進本部の資料では、山崩れや河川のせき止め、その後の決壊による洪水なども記録されている。
また、1586年の天正地震では、現在の高岡市南西部にあった木船城が崩壊し、多数の圧死者が出たとされる。
富山県周辺には、砺波平野断層帯、呉羽山断層帯、庄川断層帯、跡津川断層帯などが分布する。2024年の能登半島地震でも、隣接する石川県で発生した地震が富山県に影響を及ぼした。
J-SHISの県庁位置の確率は12.2%で、47都道府県中31位。最も低いグループとは言いにくく、活断層や周辺地域の地震活動も含めて考える必要がある。
山口県:低い確率の背景と見落とせない活断層山口県は、今回の比較で5.5%となり、47都道府県中43位に位置した。県庁位置を基準にすれば、震度6弱以上の30年確率は比較的低い。
ただし、地震調査研究推進本部の地域資料には、1707年の防長地震、1793年の長門・周防地震、1857年の萩地震、1898年の見島地震、1941年の須佐付近の地震などが記録されている。
また、2001年の芸予地震(M6.7)では、山口県内でも負傷者12人、家屋全壊3棟の被害が発生した。2005年の福岡県西方沖地震でも県内に被害が及んでいる。
山口県周辺には菊川断層帯、周防灘断層帯、安芸灘断層帯などが存在する。県内で過去に被害を伴う活断層地震が知られていないことと、将来の地震リスクがないことは別の話だ。
山口県は、地震動確率の面では比較的低い一方、瀬戸内海沿岸の地盤や周防灘周辺の断層など、場所ごとの条件を確認したい地域である。
香川県:地震が少ない県というイメージと南海トラフの大きな差香川県は、地震の発生頻度という意味では比較的静かな地域として知られている。気象庁高松地方気象台の解説でも、体に感じない地震を含めて県内の地震発生数が少ないことが特徴として紹介されている。
しかし、将来の揺れの確率は大きく異なる。J-SHISを用いた県庁位置の比較では、香川県は73.6%で47都道府県中3位となった。
理由の一つが南海トラフ地震だ。香川県は、四国沖から紀伊半島沖を震源域とする大規模地震によって、過去に繰り返し被害を受けてきた。
1946年の昭和南海地震(M8.0)では、香川県内で死者52人、多数の家屋全壊や浸水被害が発生した。1707年の宝永地震や1854年の安政南海地震でも被害が記録されている。
つまり、香川県は「県内の浅い地震が少ない」という特徴を持つ一方、「広域的な巨大地震による揺れや津波の影響を受ける可能性が高い」という別の顔を持っている。
【地震が少ない理由】県によって観測回数や揺れやすさが異なる4つの要因
同じ日本列島に位置していても、地域によって地震の発生頻度や揺れ方は異なる。その背景には、プレート運動、活断層、地盤、観測網という複数の要素が関係している。
1. プレート境界からの距離と地殻の構造日本列島は、複数のプレートが接する場所に位置している。プレートが沈み込む境界では、ひずみが蓄積され、規模の大きな海溝型地震が発生することがある。
南海トラフ沿いの地域と、その影響が比較的小さい地域では、想定される地震の種類や揺れの条件が異なる。
ただし、プレート境界から離れていれば安全というわけではない。内陸部にも活断層があり、局地的な大地震が発生する可能性がある。
2. 活断層の位置と活動履歴地震の発生頻度を考えるうえで重要なのが活断層だ。活断層は、過去に繰り返し活動し、将来も地震を起こす可能性がある断層を指す。
地震調査研究推進本部は、全国の主要活断層について、想定される地震規模、平均活動間隔、最新活動時期、今後30年以内の発生確率などを評価している。
例えば富山県周辺には複数の断層帯が存在し、山口県にも菊川断層帯や周防灘断層帯などがある。佐賀県でも佐賀平野北縁断層帯が確認されている。
地震の観測回数が少ない地域であっても、活断層が存在するなら、長期的な評価を無視することはできない。
3. 地盤の硬さと地形による揺れの増幅地震の被害は、震源からの距離やマグニチュードだけでは決まらない。軟弱な地盤や堆積層が厚い地域では、地震波が増幅され、周囲より揺れが大きくなる場合がある。
例えば佐賀県の有明海沿岸は、地震調査研究推進本部が地盤の弱さに注意を促している地域だ。
同じ市町村でも、山地の岩盤上にある住宅と、河川沿いや埋立地に建つ住宅では揺れ方が異なる可能性がある。液状化や土砂災害の危険性も別途確認する必要がある。
4. 観測点の数と観測方法の違い過去の地震回数を比較するときには、観測体制の違いも見逃せない。
1919年から現在までの記録には、体感による震度観測の時代と、計測震度計による自動観測の時代が含まれている。観測点の増加や観測技術の進歩によって、以前は記録されにくかった小さな揺れも把握しやすくなった。
そのため、単純な観測回数の増加を、地震活動そのものが活発化した証拠とみなすことはできない。
観測記録は地震活動を知るための重要な資料だが、長期比較には観測方法や観測点の変化も加味する必要がある。
【2026年の地震動向】熊本地震と南海トラフのリスクを比較
2026年の地震活動を考えるうえで、特に大きな出来事となったのが7月28日の令和8年熊本地震だ。
2026年7月28日、熊本県でM7.1・最大震度7気象庁の発表によると、2026年7月28日16時27分、熊本県熊本地方の深さ約15~16kmを震源とするマグニチュード7.1の地震が発生した。
熊本県宇城市と氷川町で最大震度7を観測し、長周期地震動階級4も観測された。気象庁は、この地震とその後の一連の活動を「令和8年熊本地震」と命名している。
8月10日に公表された気象庁の7月の地震活動に関する資料では、8月9日10時時点で死者39人などの被害が報告されていた。また、7月中に震度5弱以上を観測した地震は5回に上った。
地震調査研究推進本部によると、7月28日から8月31日までに最大震度1以上を観測した一連の地震は735回に達した。
この事例が示すのは、過去の観測回数が少ない地域であっても、内陸の断層活動によって大きな地震が起こり得るという現実だ。
南海トラフ地震の30年発生確率はどう評価されている?南海トラフ地震については、2025年9月26日に地震調査研究推進本部が長期評価を一部改訂した。
改訂後の評価では、今後30年以内の発生確率について、すべり量依存BPTモデルでは60~90%程度以上、BPTモデルでは20~50%という2種類の結果が示されている。
地震調査研究推進本部は、どちらの計算結果も科学的な根拠を持つとしており、防災対策では高い方の60~90%程度以上を念頭に行動するよう呼びかけている。発生確率の評価ランクは、改訂後も最も高いⅢランクだ。
ここで注意したいのは、南海トラフ地震の発生確率と、J-SHISの震度6弱以上の確率は異なる指標だという点である。前者は巨大地震そのものの発生可能性、後者は特定地点で一定期間内に一定以上の揺れに見舞われる可能性を示している。
2026年10月の気象庁発表では何が分かった?気象庁は2026年10月7日、第110回南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会の結果を公表した。
この時点では、南海トラフ沿いの大規模地震の発生可能性が、平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていない。
ただし、これは南海トラフ地震の危険性が低下したという意味ではない。気象庁は、平常時から今後30年以内の発生確率が高く、昭和東南海地震と昭和南海地震から約80年が経過していることを踏まえ、引き続き備えが必要としている。
地震が少ない県を探す際にも、こうした広域地震の影響を考慮することが欠かせない。
【地震が少ない県と安全な県の違い】引っ越し前に確認したい5つの判断基準
地震が少ない県を探す目的が、移住や住宅購入、家族の生活環境の見直しであるなら、過去の地震回数や都道府県ランキングだけで決めるのは避けたい。
本当に知りたいのは、住もうとしている場所でどのような災害が想定され、建物や生活環境がどこまで対応できるかという点だ。
1. J-SHISで自宅周辺の揺れやすさを調べるJ-SHISでは、全国の地震動予測地図を確認できる。都道府県庁の位置だけでなく、住所周辺の250mメッシュなど、より細かな単位で地震動の確率を調べることが重要だ。
同じ県でも、沿岸部、平野部、山間部では評価が変わる。県単位の順位を見て安心するのではなく、自宅や勤務先の位置で確認したい。
2. 自治体のハザードマップで津波・液状化・土砂災害を確認する地震による災害は揺れだけではない。海沿いなら津波、河川沿いなら浸水や液状化、山間部なら土砂崩れや斜面崩壊の危険性がある。
特に香川県や山口県など、海に面した地域では、津波の想定と避難場所までの距離を確認しておく必要がある。
3. 住宅の耐震性能と建築時期を確認する同じ地域でも、建物の耐震性能によって地震時の被害は変わる。
住宅購入では、建築確認の時期、耐震基準への適合状況、耐震診断の結果、耐震補強の履歴などを確認したい。古い木造住宅では、耐震補強の必要性について専門家に相談することも選択肢となる。
4. 活断層だけでなく周辺の地震も考える自宅の直下に活断層が見つかっていなくても、隣県や沖合の地震によって強い揺れが到達する可能性はある。
佐賀県が2005年の福岡県西方沖地震で震度6弱を観測した事例や、富山県が2024年の能登半島地震で影響を受けた事例は、県境が地震リスクの境界ではないことを示している。
5. 災害後の生活インフラまで考える地震の後には、停電、断水、道路の寸断、物流の停滞などが発生することがある。
病院や避難所へのアクセス、自治体の防災計画、非常用電源、水や食料の備蓄なども住環境を判断する材料になる。
地震動の確率が低い地域を選ぶことと、災害後も生活を維持できる環境を選ぶことは、別々に検討したい。
【プロの結論】本当に注目すべきなのは県名ではなく住所単位のリスク今回の比較で、北海道・長野県・山形県・島根県・山口県などが低い地震動確率を示したことは、地域選びの参考になる。
しかし、ランキング下位の県だからといって、すべての地域が安全というわけではない。反対に、ランキング上位の県であっても、地盤の良い場所や耐震性の高い建物を選ぶことで、被害を軽減できる可能性がある。
住む場所を選ぶ際には、次の順番で判断するのが合理的だ。
- 最初にJ-SHISで住所周辺の地震動確率を確認する。
- 次に自治体のハザードマップで津波・液状化・土砂災害を調べる。
- 周辺の活断層と海溝型地震の長期評価を確認する。
- 住宅の耐震性能と避難経路を確認する。
- 災害後の水・電気・医療・交通の確保まで検討する。
この5段階を踏めば、単純な都道府県ランキングよりも、実際の生活に役立つ判断ができる。
地震が少ない県に関するよくある質問(FAQ)
Q1:日本で最も地震が少ない県はどこですか?
A1:何を基準にするかで異なる。J-SHISの2024年版データを使った2026年8月の県庁位置別比較では、北海道が震度6弱以上の30年確率2.3%で最も低く、長野県が2.7%で続いている。ただし、これは過去の地震発生回数の順位ではない。
Q2:佐賀県は地震が少なく、安全な県ですか?
A2:佐賀県は過去の被害地震が比較的少ない地域だが、1831年の佐賀市付近の地震や2005年の福岡県西方沖地震による震度6弱の観測記録がある。佐賀平野北縁断層帯や有明海沿岸の軟弱地盤にも注意が必要だ。
Q3:香川県は地震が少ないのに、なぜリスクが高いのですか?
A3:県内の浅い地震活動が比較的少ない一方、南海トラフ地震の影響を受ける可能性があるためだ。1946年の昭和南海地震では香川県内にも大きな被害が生じた。過去の地震回数と将来の地震動リスクを分けて考える必要がある。
2026年の地震リスクを比較すると、J-SHISの県庁位置別データでは北海道、長野県、山形県、島根県、山口県などが低い確率を示している。佐賀県や富山県も比較的低いグループに入る一方、香川県は南海トラフ地震の影響を考慮する必要がある。
また、気象庁の震度データベースは1919年からの貴重な観測記録を提供しているが、1996年の観測方法の変更や観測点の増加など、長期比較には考慮すべき条件がある。過去の震度1以上の観測回数と将来の震度6弱以上の確率を同じランキングとして扱うことはできない。
2026年7月の熊本地震や、南海トラフ地震の長期評価が示すように、日本では地震活動の少ない地域でも大きな揺れに遭遇する可能性がある。
本当に大切なのは、地震が少ない県を探すことだけではなく、住む場所の地盤、活断層、津波、建物の耐震性能を総合的に確認することだ。都道府県の順位は最初の参考情報とし、最終的には自宅や職場の住所単位で防災対策を考えたい。
主な根拠資料: 気象庁の震度データベース・震度観測体制資料、地震調査研究推進本部の都道府県別地震活動評価、J-SHISの地震動予測地図、2026年の地震活動報告および南海トラフ長期評価。