東京メトロ東西線は、首都圏でも朝の通勤ラッシュが厳しい路線の一つです。2026年7月28日に国土交通省が公表した2025年度の都市鉄道混雑率調査では、東西線の最混雑区間である「木場駅→門前仲町駅」の混雑率が160%に達しました。最も混み合う時間帯は平日の7時50分~8時50分です。特に西船橋方面から中野方面へ向かう列車では、都心に近づくにつれて乗客が増えていきます。
一方、2026年は東京メトロの混雑情報サービスが大きく進化しています。6月16日には全9路線を対象とする「Metro CrowdNavi」の本格提供が始まり、時間帯・駅・列車ごとの混雑統計を確認できるようになりました。加えて、南砂町駅・葛西駅・浦安駅では、号車ごとのリアルタイム混雑状況を表示する駅構内ディスプレイも導入されています。混雑する時間や区間だけでなく、実際にどの車両を選べばよいのかまで判断しやすくなっています。
【2026年最新】東西線の混雑率は160%!朝ラッシュのピーク時間と最混雑区間

東西線の混雑を考えるうえで、まず押さえておきたいのが国土交通省の2025年度調査です。
国土交通省鉄道局が2026年7月28日に発表した「都市鉄道の混雑率調査結果」によると、東京メトロ東西線の最混雑区間は木場駅から門前仲町駅の間で、混雑率は160%でした。
2025年度の公式調査で判明した東西線の混雑実態調査対象となったのは、平日の7時50分から8時50分までの1時間です。この時間帯の輸送力は10両編成27本で合計4万500人、輸送人員は6万4,800人でした。
つまり、設定された輸送力に対して約1.6倍の乗客が利用していた計算です。
ここで注意したいのは、160%という数字が東西線の全区間・全時間帯に当てはまるわけではないことです。これは最も混雑する区間と時間帯を対象に算出した平均値であり、列車や駅によって実際の車内状況は異なります。
混雑率160%をどう理解すればよい?混雑率は、輸送力に対する実際の輸送人員の割合です。160%は輸送力の1.6倍に相当する人数が乗車している状態を意味します。
そのため、数字だけを見て車内の混雑を一律に判断するのは適切ではありません。乗車位置や乗降する駅、車両ごとの乗客の偏りによって、同じ列車でも体感する混雑には差が生じます。
2025年度から調査方法にも変更今回の数値を見るうえでもう一つ重要なのが、集計方法です。国土交通省の調査資料には、東京メトロ各線について2025年度から平日5日間の平均値に変更したと記載されています。
単日の混雑状況ではなく、平日5日間のデータを平均する方式になったため、過年度の数値と単純に比較する際には集計条件の違いにも注意が必要です。
【区間別】東西線はどこが混む?中野方面と西船橋方面の違い
東西線の混雑には、はっきりした方向性があります。朝と夕方では利用者の流れが反対になるため、同じ駅でも時間帯によって混雑状況が大きく変わります。
朝ラッシュは西船橋方面から中野方面が中心平日の朝に混雑が集中するのは、千葉県側から東京都心へ向かう中野方面行きです。
西船橋駅を出発した列車は、原木中山、妙典、行徳、南行徳、浦安、葛西、西葛西、南砂町、東陽町、木場と進みながら、通勤・通学客を乗せていきます。
特に都心に近づくにつれて乗車人数が積み上がり、木場駅から門前仲町駅の区間で最も高い混雑率を記録しています。
この区間は、東西線の朝ラッシュを象徴する場所です。西船橋から乗車した人だけでなく、途中駅から利用する人も加わるため、都心へ近づくほど車内の余裕が少なくなります。
混雑が集中する主な駅と区間中野方面行きでは、浦安・葛西・西葛西・南砂町・東陽町・木場周辺が混雑対策を考えるうえで注目したいエリアです。
特に南砂町駅から都心側へ向かう区間では、既に乗車している乗客に加えて、途中駅からの乗車も続くため、車内の移動が難しくなる場合があります。
一方、門前仲町・茅場町・日本橋・大手町といった都心の主要駅ではまとまった降車が発生します。そのため、朝の混雑は路線全体で均一に続くのではなく、都心の主要駅を境に変化していきます。
中野方面と西船橋方面では混雑の性質が異なる朝の中野方面行きに対して、反対方向の西船橋方面行きは、都心から郊外へ向かう流れになります。朝の通勤時間帯は、一般的に中野方面行きほどの混雑集中は起こりにくい傾向です。
ただし、夕方から夜にかけては状況が逆転します。大手町・日本橋・茅場町などの都心部から帰宅する乗客が増え、西船橋方面行きの利用が集中します。
ここで間違えやすいのが、2025年度の160%という数字を西船橋方面にも当てはめてしまうことです。この数値は朝の木場→門前仲町という特定区間の調査結果であり、夕方の西船橋方面の混雑率を示したものではありません。
【駅別】南砂町・葛西・浦安の混雑状況と2026年の新しい取り組み
2026年の東西線で注目したいのが、南砂町駅・葛西駅・浦安駅における混雑情報の表示です。
東京メトロは2026年3月30日から、東西線中野方面行きの混雑区間に含まれる3駅で、駅構内ディスプレイによる号車別リアルタイム混雑情報の提供を開始しました。
南砂町駅:都心に近づく前から混雑を確認したい駅南砂町駅は、西船橋方面から中野方面へ向かう朝の通勤客にとって、混雑状況を確認しておきたい駅の一つです。
この駅から都心側へ進むと東陽町、木場、門前仲町と続きます。2025年度の最混雑区間である木場→門前仲町に向かう列車を利用する場合、乗車前に号車ごとの混雑状況を確認しておくと、比較的余裕のある車両を選びやすくなります。
葛西駅:中野方面行きの混雑を見極めるポイント葛西駅も、2026年3月30日から駅構内ディスプレイによる号車別混雑表示の対象になりました。
中野方面行きでは、葛西から西葛西、南砂町、東陽町方面へと乗客が移動していきます。朝の時間帯に利用する場合、到着列車の混雑状況だけでなく、その列車が都心側へ進んだ後にどの程度混み合うかも確認したいところです。
東京メトロの新しい表示システムは、到着する列車の実際の混雑に加え、乗車後の各駅での混雑予測も提供します。
浦安駅:到着時の混雑と乗車後の予測を確認浦安駅も同じく、号車ごとの混雑情報を確認できる駅です。
浦安から中野方面へ通勤する場合、列車の現在の混雑だけを見て乗車する車両を決めるのではなく、その先の葛西・西葛西・南砂町方面でどのような混雑が予測されているかも参考になります。
特に長距離を乗車する人は、目の前の乗車しやすさと、目的地までの乗車環境の両方を考えて車両を選ぶことが大切です。
駅構内ディスプレイは何を表示する?今回の表示は、デプスカメラとAIを利用して実測した混雑データを基にしています。東京メトロの2026年3月30日付の発表によると、到着列車の実際の混雑状況と、その列車が次の駅以降でどの程度混み合うかという予測情報を表示します。
表示は6段階で、座席に座れる程度から圧迫感がある状態まで、混雑の程度を色で把握できます。
なお、今回の駅構内表示は、東西線では南砂町・葛西・浦安の3駅が対象です。すべての東西線の駅に同じディスプレイが設置されているわけではありません。
【2026年最新版】Metro CrowdNaviとmy!アプリの違いは?リアルタイム混雑情報の確認方法
2026年は、東西線の混雑を調べる方法が従来より充実しました。ただし、公式サービスには統計情報を確認するものと、実際の列車の号車別混雑を確認するものがあります。
この違いを理解しておかないと、リアルタイムの混雑を調べているつもりで、過去の統計情報を見てしまうことがあります。
Metro CrowdNaviは時間帯・駅・列車の混雑傾向を把握するサービス東京メトロは2026年6月16日、混雑統計情報を確認できるWebサイトを全9路線に拡大し、混雑見える化サービス全体を「Metro CrowdNavi」と総称して本格提供を開始しました。
同サービスでは、直近5日間の平均値を駅ごと・時間ごと・列車ごとに集計した情報を確認できます。
路線全体を表示する混雑ヒートマップでは、駅と時間帯の組み合わせによって混雑の傾向を色分けして把握できます。また、駅ごとの詳細画面では30分刻み、10分刻みのグラフや列車別の情報も確認可能です。
例えば、毎朝7時台後半に浦安駅から中野方面へ乗車している人なら、平日の混雑情報を選び、普段利用する駅と時間帯を比較することで、出発時刻を変更する余地があるか検討できます。
東京メトロmy!アプリなら号車別のリアルタイム混雑を確認できる実際に乗る列車の混雑を確認したい場合は、東京メトロ公式の「東京メトロmy!アプリ」が便利です。
アプリでは列車走行位置を確認し、調べたい列車をタップすると、号車ごとの混雑状況が4段階で表示されます。
デプスカメラとAIを活用した混雑計測システムによって、実測した混雑状況だけでなく、その列車が先の駅へ進んだ際の混雑予測も確認できます。
混雑情報サービスの違いを比較| サービス・情報源 | 確認できる情報 | 主な利用目的 |
|---|---|---|
| 国土交通省の混雑率調査 | 最混雑区間・時間帯・年間の混雑率 | 路線全体の混雑水準を把握する |
| Metro CrowdNavi | 直近5日間の平均、駅別・時間別・列車別の混雑統計 | 空いている時間帯や列車を事前に探す |
| 東京メトロmy!アプリ | 列車ごとの号車別リアルタイム混雑状況(4段階) | 乗車直前に空いている車両を選ぶ |
| 駅構内ディスプレイ | 到着列車の号車別混雑と乗車後の混雑予測(6段階) | 南砂町・葛西・浦安で乗車位置を決める |
特に覚えておきたいのは、Metro CrowdNaviの統計情報と、my!アプリのリアルタイム情報は同じものではないという点です。
Metro CrowdNaviのWebサービスは、過去の統計に基づく混雑傾向を表示するもので、走行中の列車のリアルタイム混雑をそのまま表示するサービスではありません。実際の号車別混雑を確認したい場合はmy!アプリを利用します。
また、混雑計測システムは個人を特定する情報を取得・蓄積しない仕組みと東京メトロは説明しています。
【混雑回避】東西線で空いている時間帯・車両を選ぶ5つの方法
東西線の混雑を完全に避けることは難しくても、乗車時間や車両の選び方を工夫すれば、通勤時の負担を減らせる可能性があります。
1.平日7時50分~8時50分のピークを避ける最初に検討したいのが、朝の乗車時間を変更する方法です。
2025年度の公式調査で最混雑時間帯となったのは7時50分~8時50分です。毎朝この時間帯に乗車している場合、出勤時刻を前後にずらせないか検討してみましょう。
ただし、7時台前半や9時台なら必ず空いているという意味ではありません。駅や列車によって混雑のピークが異なるため、Metro CrowdNaviで10分・30分単位の傾向を比較することが現実的です。
2.空いている車両を固定せず、列車ごとに選ぶ「東西線なら何号車が空いている」という情報を探す人もいますが、特定の号車が毎日空いているとは限りません。
乗客の乗降駅、乗り換えの利便性、ホームの階段やエスカレーターの位置などによって、車両ごとの混雑は変化します。
そのため、固定された号車を選ぶより、東京メトロmy!アプリで乗車予定の列車を確認し、比較的混雑の少ない号車を選ぶ方法がおすすめです。
3.乗車後の混雑予測もチェックする目の前の車両が空いていても、途中駅から乗客が増えれば、目的地に着く頃には混雑している可能性があります。
南砂町・葛西・浦安の駅構内ディスプレイでは、到着列車の実測値だけでなく、その後の駅での混雑予測も表示されます。
乗車駅だけでなく、目的地までの区間を考えて車両を選ぶことが、長時間の通勤を少しでも快適にするポイントです。
4.時差通勤で混雑の集中を避ける勤務先で始業時刻を調整できる場合は、時差通勤も有効な選択肢です。
例えば、9時始業に合わせて7時50分~8時50分に移動している人なら、始業時刻そのものを変更できるか会社に相談する方法があります。
ただし、単に早く出れば必ず快適になるとは限りません。東西線は早い時間帯から利用者がいるため、実際の混雑傾向を確認しながら調整することが大切です。
5.快速・各駅停車だけで空いている列車を判断しない東西線には快速や通勤快速などの種別がありますが、列車種別だけを理由に空いていると判断するのはおすすめできません。
列車の運行区間や始発駅、途中駅での乗降状況によって混雑は変わります。特に朝ラッシュでは、速達性だけでなく、実際の混雑情報を優先して選ぶ方が合理的です。
乗り換え時間や目的地への到着時刻も考慮し、無理に乗車位置を変更したり、混雑したホームを移動したりしないようにしましょう。
【プロの結論】東西線の混雑は数字だけでなく「時間・方向・号車」で判断する
2026年の東西線の混雑対策で大きく変わったのは、乗車前に利用できる情報の精度です。
これまでは「東西線は朝が混む」「木場付近が特に混雑する」といった大まかな情報を頼りにするケースが多くありました。しかし、Metro CrowdNaviの全線展開と駅構内ディスプレイの導入によって、時間帯・列車・号車という細かな単位で混雑を把握しやすくなっています。
混雑情報を使いこなせる人特にメリットが大きいのは、毎日ほぼ同じ時間に同じ駅から乗車する通勤・通学者です。過去5日間の統計を参考に出発時刻を調整し、当日はアプリで号車別の状況を確認するという使い方ができます。
また、ベビーカーを利用する人や、大きな荷物を持って移動する人にとっても、車内の混雑を事前に把握できるメリットがあります。
混雑率だけで判断しない方がよい人一方、日によって乗車駅や利用時刻が大きく変わる人は、5日間平均だけでは判断しにくい場合があります。天候や運行障害、学校の休暇期間などによっても、その日の混雑状況は変わります。
また、統計上は比較的空いている車両でも、乗り換えや降車時に不便になる可能性があります。単純に混雑度が低い車両を選ぶのではなく、乗降のしやすさや目的地での動線も考慮しましょう。
2026年の混雑対策で押さえたい判断基準最も合理的なのは、事前の計画と乗車直前の確認を組み合わせることです。
まずMetro CrowdNaviで普段利用する駅の混雑傾向を把握し、比較的余裕のある時間帯を探します。そのうえで、当日はmy!アプリで乗車する列車の号車別混雑状況を確認します。
南砂町・葛西・浦安から中野方面へ向かう場合は、駅構内ディスプレイも活用できます。
160%という公式数値は、東西線の朝ラッシュが依然として厳しいことを示しています。しかし、路線全体を一括りにして混雑を考えるのではなく、自分が乗る駅・方向・時間・号車に分けて考えることが、現実的な混雑回避につながります。
東西線の混雑に関するよくある質問(FAQ)
Q1:東西線が最も混雑する時間帯は何時ですか?
A1:2025年度の国土交通省調査では、最混雑区間である木場→門前仲町のピーク時間帯は平日7時50分~8時50分です。実際の混雑は駅や列車によって異なるため、Metro CrowdNaviで10分・30分単位の傾向を確認するのがおすすめです。
Q2:東西線の混雑率160%はどこの区間ですか?
A2:木場駅から門前仲町駅の区間です。2025年度調査では、輸送力4万500人に対して輸送人員は6万4,800人でした。東西線の全区間が160%という意味ではありません。
Q3:朝の東西線は中野方面と西船橋方面のどちらが混みますか?
A3:朝の通勤時間帯は、西船橋方面から都心へ向かう中野方面行きに混雑が集中します。夕方から夜にかけては帰宅客の流れが反対方向になり、西船橋方面行きの利用が増えます。
Q4:東西線のリアルタイム混雑状況はどこで確認できますか?
A4:東京メトロmy!アプリで列車ごとの号車別混雑状況を4段階で確認できます。Metro CrowdNaviは過去の統計に基づく混雑傾向を確認するサービスで、走行中の列車のリアルタイム混雑表示とは異なります。
Q5:南砂町・葛西・浦安では号車別の混雑状況を確認できますか?
A5:はい。2026年3月30日から、3駅の駅構内ディスプレイで東西線中野方面行きの号車別リアルタイム混雑情報が提供されています。到着列車の実際の混雑と、その後の混雑予測を確認できます。
Q6:東西線で空いている車両は何号車ですか?
A6:常に空いていると断定できる号車はありません。乗車駅や列車によって混雑が変わるため、東京メトロmy!アプリで乗車予定の列車を選び、その日の号車別表示を確認してください。
2025年度の東西線の混雑率は160%で、最も混雑する区間は木場→門前仲町、時間帯は平日7時50分~8時50分でした。特に朝の中野方面行きは混雑が集中しやすく、南砂町・葛西・浦安から利用する人にとっては、乗車時間と車両選びが重要になります。
2026年はMetro CrowdNaviが全9路線に拡大され、駅・時間帯・列車別の混雑統計を確認できるようになりました。さらに東京メトロmy!アプリでは号車別リアルタイム混雑情報を利用でき、南砂町・葛西・浦安では駅構内ディスプレイによる表示も始まっています。
混雑回避の基本は、事前にMetro CrowdNaviで空いている時間帯を探し、乗車直前にmy!アプリで空いている号車を選ぶことです。時差通勤も組み合わせれば、毎日の移動負担を減らせる可能性があります。
東西線の混雑は依然として大きな課題ですが、2026年は乗客自身が混雑情報を活用して乗車方法を選べる環境が整いつつあります。最新の公式情報を上手に利用し、無理のない通勤・通学につなげていきましょう。
主な根拠資料: 国土交通省「令和7年度都市鉄道の混雑率調査」、東京メトロ2026年3月30日付ニュースリリース、同年6月16日付ニュースリリース、Metro CrowdNavi公式サービス案内、東京メトロmy!アプリ公式利用ガイド。