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鼓膜や耳に負担をかける可能性がある使い方5つ

奏で 蒼衣 奏で 蒼衣 • 更新: • 公開: • 読了約 10 分
目次

公式資料と鼻吸引に関する医療情報を照らし合わせると、特に避けたいのは次の使い方です。

1.左右の鼻の穴を同時に塞いで吸引する

これはS-504の取扱説明書で明確に禁止されている使い方です。吸引していない側の鼻の穴まで塞ぐと、耳に負担がかかります。片側ずつ吸引し、反対側は開けておきましょう。

2.5秒以上吸引し続ける

公式説明書は3〜4秒程度の短時間吸引を推奨し、5秒以上続けないよう指示しています。鼻水が取れないからといって、同じ場所で長く吸引し続けるのは避けてください。

3.ノズルを鼻の奥に無理に押し込む

鼻腔の粘膜はデリケートです。ノズルを無理に挿入したり、鼻の壁に強く押し当てたりすると、粘膜を傷つけて鼻血や炎症を起こす可能性があります。

4.鼻粘膜に傷や出血があるのに使用する

S-504の添付文書では、機器と接触する部分に傷、炎症、出血がある場合は使用しないよう定めています。鼻血が出た場合も吸引を中止し、出血が続くときは医師に相談してください。

5.ロングシリコンノズルを自己判断で使用する

別売りのロングシリコンノズルについては、医師または医療従事者の指導のもとで使用するよう説明書に記載されています。通常のシリコンノズルと同じ感覚で自己流に使うのは避けましょう。

これらの注意点は、鼓膜だけでなく鼻粘膜や耳管への負担を減らすためにも大切です。

【実践ガイド】メルシーポットの正しい使い方と何秒吸引すべきか

メルシーポット鼓膜破れる

メルシーポットを安全に使うためには、吸引圧を最大限に活用することよりも、短時間で効率よく鼻水を取り除くことが大切です。

公式推奨の3〜4秒吸引を守る

メーカー推奨

3〜4秒


1回あたりの吸引時間の目安

シースター公式のS-504商品情報と取扱説明書では、3〜4秒程度の短時間吸引を複数回に分ける方法が案内されています。

実際の操作では、次の手順を意識してください。



使用前に本体とノズルを確認する

部品が正しく組み立てられているか、ノズルやチューブに破損がないか確認します。医師または医療従事者の指導に従って使用してください。



赤ちゃんの頭を安定させる

急に頭を動かすとノズルが鼻粘膜に当たる可能性があります。無理に押さえつけず、落ち着いた姿勢を保ちます。



反対側の鼻の穴を開けておく

左右の鼻の穴を同時に塞がないことが重要です。これは耳への負担を避けるための公式注意事項です。



ノズルを鼻腔に対して直角に当てる

ノズルを無理に奥へ押し込最初に、取扱説明書にある角度と方法を守ります。



3〜4秒程度で一度吸引を終える

同じ場所で吸い続けず、短時間で区切ります。5秒以上の連続吸引はしないでください。



必要に応じて短時間の吸引を繰り返す

鼻水の残り具合を確認しながら、無理のない範囲で複数回に分けます。痛がったり出血したりした場合は中止します。



鼻水が取れないときはどうする?

粘度の高い鼻水は、一度の吸引で取り切れないことがあります。しかし、吸引時間を延ばせばよいというものではありません。

千葉県小児科医会の医師による解説では、鼻の粘膜が潤っている入浴後などは鼻水を吸引しやすいと説明されています。

鼻水が固くて取れない場合は、入浴後など鼻の中が潤ったタイミングを活用する方法もあります。無理に吸引を続けず、家庭でのケアが難しければ耳鼻咽喉科で相談してください。

また、赤ちゃんが激しく嫌がる場合は、いったん中断しましょう。鼻水を完全に取り除くことよりも、粘膜を傷つけず、呼吸や授乳が楽になる程度にケアすることを優先してください。

【受診目安】メルシーポット使用後に耳の異変があったら?

メルシーポット使用後に耳を気にする様子が見られた場合、単なる吸引への不快感なのか、中耳炎や耳のトラブルなのかを家庭で判断することは困難です。

特に乳幼児は、耳が痛くても言葉で説明できません。いつもと違う行動や身体の変化を見逃さないことが大切です。

こんな症状があれば耳鼻咽喉科へ




早めに医療機関へ相談したい症状

- 吸引後に耳を繰り返し触る、引っ張る
- 耳の痛みを訴える、または触られるのを嫌がる
- いつもより激しく泣き、不機嫌な状態が続く
- 呼びかけに対する反応が鈍い
- 聞こえにくそうにしている
- 耳から液体や膿が出ている
- 耳から血が出ている
- 発熱と耳の痛みが重なっている



緊急性の高い症状

- 強い痛みで泣き続け、落ち着かない
- 高熱に加えてぐったりしている
- 意識や反応がおかしい
- 呼吸状態に異常がある
重い症状がある場合は救急医療機関に相談し、意識障害や呼吸困難など緊急性の高い状態では救急要請をしてください。

順天堂大学医学部附属順天堂医院の説明によると、急性中耳炎では耳の痛み、発熱、耳だれなどが見られます。乳幼児の場合は、機嫌が悪くなる、耳をいじるといった行動が症状の手がかりになることもあります。

また、鼓膜穿孔について済生会の医療情報では、耳の痛みや聞こえにくさ、耳から膿が出る症状などが紹介されています。鼓膜に穴が開いたかどうかは、耳鼻咽喉科で鼓膜を観察して判断する必要があります。

吸引後に耳から出血した場合も、鼓膜損傷と決めつけず、外耳道の傷など別の原因も含めて診察を受けてください。

症状別の受診判断
症状 対応の目安
一時的に嫌がるだけで、その後は普段どおり 様子を観察し、異変が続けば相談
耳を繰り返し触る、痛がる 当日〜翌診療日に小児科・耳鼻科へ相談
耳だれ、耳からの出血 早めに耳鼻咽喉科を受診
聞こえにくそうな様子が続く 耳鼻咽喉科で鼓膜・聴力を確認
高熱とぐったりした様子、強い痛み 救急医療機関へ相談
意識障害、呼吸困難 救急要請

耳の症状があるときは、原因を確かめるまでメルシーポットの使用を中止してください。耳の中に綿棒などを入れて確認しようとするのも避けましょう。

受診時には、使用した機種(S-504など)、吸引した時間、左右どちらの鼻を吸引したか、使用後に現れた症状を伝えると診察の参考になります。

【プロの結論】メルシーポットは吸引圧より使い方が重要

メルシーポットS-504の鼓膜損傷リスクを考える際、注目すべきなのは最高吸引圧の数字だけではありません。

メーカーが具体的に示している安全上の要点は、3〜4秒の短時間吸引、反対側の鼻の穴を塞がないこと、5秒以上吸引を続けないことです。

また、鼻水吸引は中耳炎を引き起こすためだけの行為ではありません。千葉県小児科医会の解説では、乳幼児の鼻水を取り除くことは、中耳炎の予防や治療にも役立つケアとして紹介されています。

鼻水を長く放置することにも、呼吸や授乳の妨げになるなどの問題があります。吸引器を怖がって一切使わないのではなく、適切な方法で必要なケアを行うことが大切です。

一方、鼻粘膜に傷や炎症がある子ども、鼻腔に構造的な問題がある子ども、耳の症状が続いている子どもなどは、自己判断で使用せず医師に相談する必要があります。

家庭で使いやすい製品であっても、医療機器としての使用上の注意を守ることが前提です。

【メルシーポットで鼓膜が破れる?】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:メルシーポットを普通に使っていても鼓膜が破れることはありますか?
A1:メーカーのS-504添付文書では、鼓膜穿孔を通常使用時の一般的な副作用として示していません。ただし、両方の鼻の穴を塞いだ状態での吸引や長時間の吸引は耳への負担につながるため、3〜4秒の短時間吸引を守りましょう。耳の痛みや聞こえの異常があれば耳鼻咽喉科を受診してください。

Q2:メルシーポットの吸引時間は何秒が正しいですか?
A2:S-504の公式取扱説明書では、1回につき3〜4秒程度を目安にし、5秒以上続けて吸引しないよう案内しています。複数回に分けて短時間で行ってください。本体の連続運転時間5分とは別の基準です。

Q3:メルシーポットを使った後に耳を触るようになりました。中耳炎でしょうか?
A3:耳を触るだけで中耳炎と断定することはできません。吸引による不快感のほか、風邪に伴う中耳炎なども考えられます。耳の痛み、発熱、不機嫌、耳だれ、聞こえにくさがあれば小児科または耳鼻咽喉科で診察を受けてください。

2026年11月現在、シースター株式会社の公式資料から確認できるメルシーポットS-504の仕様は、最高吸引圧-83kPa±10%です。この数字だけで鼓膜が破れると判断することはできません。

安全に使うために覚えておきたいのは、次の4点です。

- 1回の吸引は3〜4秒程度にする。
- 5秒以上の連続吸引を避ける。
- 吸引していない側の鼻の穴を塞がない。
- 鼻粘膜に傷や出血がある場合は使用を中止する。

加えて、耳の痛み、耳だれ、出血、聞こえにくさなどが見られたら、家庭で判断せず耳鼻咽喉科に相談しましょう。

赤ちゃんの鼻水を取り除くことは、呼吸や授乳を楽にするための大切なケアです。強い吸引力を必要以上に怖がるのではなく、メーカーの取扱説明書を守り、短時間で丁寧に使用することが、赤ちゃんの鼻と耳を守る基本になります。

参考にした主な公式・医療情報:シースター株式会社「メルシーポットS-504製品情報・取扱説明書・添付文書」、千葉県小児科医会「鼻水の吸引について」、慶應義塾大学病院「中耳炎」、順天堂大学医学部附属順天堂医院「急性中耳炎」、済生会「鼓膜穿孔」。

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コンテンツディレクター 奏で 蒼衣
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